入職を決めた経緯や理由を教えてください。
私は当院入職までは、大学病院・民間病院に勤務し、主に急性期病棟・回復期病棟、外来業務を中心に病気を治療する医療に専念してきました。しかし、少しずつ進行してゆく認知症の患者様や嚥下機能の低下から誤嚥性肺炎を繰り返している患者様、癌の末期で積極的な治療の対象とはなりにくい患者様など、通常の入院や通院治療の流れに乗りにくい患者様がいることに気が付きました。そのような患者様が、病気の進行をある程度、受け入れ、痛みや苦しみに晒されることなく、人間らしく生涯の最期を迎えられる医療に携わりたいという気持ちで、訪問診療を中心とした医療活動に従事したいと思ったのが入職を決めた一番の理由です。
仕事・業務内容を教えてください。
訪問診療を希望する患者様の事前情報をチェックし、どのような医療サポートが必要なのか、家族のサポート体制、訪問看護スタッフやケアマネージャーとの連携を図りながら、いかにしたら万全の医療体制を提供できるかを第一に考えています。また、往診治療の限界(病院では普通に出来る検査や治療は往診では難しいことが有ります)を意識し、必要が有れば近隣の医療機関との連携を取ることも必要になってきます。
また、医師会からの疾病流行状況や、製薬会社や医療機器メーカーからの製品情報のチェックも欠かすことは出来ません。
平均的な一日の流れを教えてください。
出勤してからは、事前に施設から送って頂いている当日の往診患者リストの情報をもとに、その日の診察のポイントをどこに絞るか、また、状態が大きく変わっている方の検査や治療計画(施設で可能な検査や治療の実施)、その結果を踏まえて、次のアクション(病院受診、外来受診の適否、施設や御家族への病状説明・受診勧奨)を考えます。
また、往診終了後は各患者様についての病状記載を行い、院内の他の医師がカルテを見ても病状がわかるようにする必要が有ります。また、夕方以降は翌日の往診患者リストを見て、病状把握をして、明日の往診に備えるようにします。
定期の往診以外に、当日に具合が悪くなり、臨時往診が必要な方や、心肺停止にて急遽お看取りに伺うというような場合もあります。
業務において、誇りややりがいを教えてください。
病院勤務の場合は、自分が病院に居て、来院した患者様を診察するという、どちらかというと、受け身的な立場ですが、訪問診療では、自ら、患者様のところに赴くという攻めの医療といった印象が有ります。病院になかなか通院出来ない患者様にとっては施設に居ながらにして診察を受けられるのは、患者様にとってはとても助かるのではないかと思います。“先生とお話しをしていたら、それだけで良くなった気がします”と言われた時には、往診に行って本当に良かったなと思います。自分が不安に感じていることに耳を傾けてもらい、それに関して、“心配ないですよ”の一言は、予想以上の安心感を与えられるようです。
ひかりクリニックグループの個性・ひかりクリニックグループらしさを感じることはどのようなところでしょうか。
24時間365日、電話相談や臨時往診などに対応出来る体制を整えていることが、ひかりクリニックの強みであると思います。また、コロナ感染者やインフルエンザ感染者の急増に対して、いち早く、オンライン診療(ホテル療養含む)を開始出来たのは、他のクリニックに先駆けて、オンライン診療に必要なソフト面・ハード面をすでに整備していたことが挙げられると思います。
Message
- ひかりクリニックグループへの入職を考えている方にメッセージをお願いします。
- これから、ますます、重要性を増していく訪問診療の世界に飛び込んで来てくれる仲間が、少しでも増えてくれることを期待しています。個々人の力では達成出来ない目標も皆の知識と技術を結集すれば、達成出来るものと信じています。